キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

続・アウトドア鍋と廃墟めぐり

野宿をしていて、いちばん怖いもの。
たとえ1つのテントで3人寝ていても、怖いものは怖い。

そのとき、枕もとから聞こえた音は、紛れもなく足音。
1歩ずつ、しっかりと踏みしめている様子は、目をつぶっていても感じとれた。
勇気をふりしぼり、薄目をあけてみる。
案の定、テントには人影がくっきりとうつっている・・・

というのは、早朝9時ごろのできごと。
野宿をしていて、いちばん怖いもの。
それは、生身の人間が近づく足音である。
警察であれば、立ち退きを強いられるかもしれない。
地元民でも、同じであろう。
狂気の若者であれば、命をも奪われかねない。

杖らしきものを持った人影は、登山者であろう。
声をかけられるでもなく、足音は遠ざかっていった。


昨夜の夜更かしと寒さで、目は冴えているものの、なかなか起き上がろうとしない3人。
足音が聞こえたくらいに、テント内も日差しでほどよくあたたまり、ダラダラと朝食の準備。
朝食は、昨夜残しておいた鍋のダシに、うどんと残りの食材をぶっこんだ、男前なうどん。
当然、めちゃくちゃうまい!

暖かいうどんを囲っているのに、またしても3人の心は凍りつく。
叫び声。
罵声のような、大きな声。
さきほどの登山者らしき男の声であろう。
何か、事故にでもあったのだろうか?
はたまた、熊なんかに襲われているのでは?
確かめたくとも、声がした場所へは、車ではとても行ける距離ではないし、その場所を特定することができない。

それはなかったものと、足りなくなったダシに無理やり水と醤油をぶっこみ、食材を完食。
食後のコーヒーをたしなみ、ほどよく体が温かくなる・・・はずであった。
さらに3人は、緊迫の時を迎える。

銃声。
2回にわたる破裂音は、瞬時にそれであることがわかる。
なるほど、登山者と思えた人は、狩人だったのか。
ってそれはいいけど、けっこう銃声は近くで聞こえた。

こういうとき頭をよぎるのが、登山者などが熊と間違って撃たれる事件。
そのようなニュースは、かなりの頻度で報道されている。
流れ弾なんて食らっては、たまったもんじゃない!
さっさとテントをたたみ、すかさず車に乗り込んだのは、言うまでもない。


あれっ、廃墟めぐり書く前に、だいぶ前フリ長くなったなぁ。
まぁ続編は、時間あるときにでも書きます。
書かないかも。
日記のネタなくなったときの、つなぎってことで。