「えっ、ここテーマパーク?」
「秋葉原みた~い」
「写真撮っていいっすか?」
レースの順番待ちをする我がチームのまわりには、絶えずカメラを持ったギャラリーが押し寄せてくる。
コスプレ、である。
ディズニーのかぶりものをメットに貼り付け、あでやかな衣装をまとったオトナが、5人並ぶとインパクト強い!
この目立ってる感が気持ちいいのは、別に関西人だからという理由だけではないはず。
さて、ぞんぶんに撮影されたところで、レース開始。
前から2列目という好ポジションを陣取っていたため、前が込まずに順調な滑り出し。
といっても、早いマシンにはバンバン抜かれる。
「せめてスクーターには抜かれまい!」と思っていたが、オフ仕様に軽量化されたバイクや、国際A級ライセンス持ちのIAワタライさんのJOGに、いともあっさり抜かれる。
途中マディな部分で一度転んだが、それ以外は順調。
一度練習したコースってのもあり、自分なりのラインも決まってるし。
45分でレースが終わったが、まだまだ走りたい気持ちでいっぱいである。
レースが終わってすぐ、セルスタートができないことが発覚。
さらに、エンジンまわすときに異音がしたり、ワイヤーがタイヤにすれていたり。
林道走ったり、前回モトクロスしたダメージが、思いっきり蓄積されていたらしい。
すぐさまピットのスタッフさんに見てもらい、さらにネジが何本も抜けていることもわかった。
所詮、台湾製である。
さて、表彰式。
僕が走ったクラスの優勝は、同チームの藤パパさん!
チーム一同、おおいに盛り上がる。
えっ?
表彰式そっちのけで盛り上がっている矢先、空耳かと思われる言葉が聞こえた。
しかしそれは、まぎれもなく僕の名前。
バイクを車に積んできたのではなく、乗ってきてそのままレースに参加することを「自走」というのだが、なんと45分レースの自走者で、僕が1位!
ええっ、マジで?
感情を隠し切れないまま、気がつけば誇らしげに表彰台へ。
まさか、僕が表彰台に立てるだなんてっ!
衣装では目立つわ、賞はとれるわ、「モトクロスやっててよかった!」と心から思える1日だった。
チームの方々、本当にありがとうございます!
生涯ぜ~ったい忘れることのない1日、と断言できます。
そんな余韻を感じつつも、BW'Sの修復をしなければいけないことを思うとブルーやったりします。
ほんま、メカオンチですから。
あぁ、ちゃんとしたバイク欲しい・・・