キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

樟本神社・布団太鼓

太鼓の音に混じり、ひときわ大きく聞こえてくるのは、青年団幹部の罵声。
それは若手青年団だけでなく、ときおり祭りの見学者にも浴びせられる。

執拗なまでの強い口調のわけは、ひとえに「祭りの成功」を願ってのもの。
何トンもの重量を持つ布団太鼓は、ひとつ操作をあやまれば、人命をも奪いかねない。
決しておおげさな表現でないことは、近年祭りで事故が相次ぐニュースが、ものがたっている。


10月7日、八尾市は南木の本で行われた、お祭りへ参加した。
去年、青年団の一員であるAKiNoBuくんに誘われて行って以来、2回目の参加である。
お祭りの細かい部分は今回割愛します、去年の今ごろの、僕の日記を見てください。

今回は、昼から参加。
昼はまず、子どもらが中心となり、山車である「布団太鼓」を町内引き歩く。
途中、交差点をはさみ、隣町の布団太鼓と合流。
今回は初の試みとして、「太鼓台担ぎ合い」というのが行われた。

布団太鼓の台車を外し、大人たちが担ぐ。
で、それぞれの布団太鼓が交差点に歩みより、一心不乱に布団太鼓を上下に振る。
この振る行為は「しゃくり」と呼び、もっとも見ごたえのあるパフォーマンスであり、もっともしんどい行為でもある。
互いにパフォーマンスし合い、拍手喝采で終了。
昼はこのひとときしか担いでないが、それでも「もう帰ろうよ」と思うほど、疲れた。


それからしばらく、休憩。
青年団のAKiNoBuくんは狭い境内を右往左往し、忙しそうに動き回る。
ゲストである僕は、ただ神社の隅で、仮眠。
正直孤独感はあれど、お祭りの独特な活気が満ちるなかでの孤独感は、決して悪いものではない。
一人旅に感じるそれと、通ずるものがある。


夕方は、AKiNoBuくんちで少し休憩し、青年団・団長の家に呼ばれて夕食。
部外者であるはずの僕を、実に好意的に歓迎してくださった。
調子に乗り、ビールをグイグイあおる。

その後、いよいよ夜の部。
夜は大人たちが、ひたすら布団太鼓を担いで、町内を練り歩く。
先ほどビールを飲みすぎた僕は、一発目から体力を消耗。
短いスパンで何度も休憩が入るのだが、休憩のたびに、足腰が立たなくなる。

特に最後は、キツイ。
神社の前を、何往復も行き来する。
それだけでも相当しんどいのに、最後に「行けるだけ、しゃくれ!」という団長の指令。
全員がもう、悲鳴とも呼べる声を張り上げながら、何度も何度もしゃくる。

限界を超え、倒れそうになったころ、ようやく終了。
布団太鼓を下ろしたときは、誰が合図するでもなく、まわりの人らとハイタッチ&握手。
まわりに知人がいない僕ですら、自ら握手を求めに行っていた。
お祭りの連帯感というものは、ものすごいと思った。


最後は打ち上げ、神社に用意された酒と料理で乾杯!
このとき飲むビールほど、うまいものはない。
前回は比較的孤立しがちなこの場も、けっこうまわりの人が声をかけてくれ、楽しく過ごせた。

「疲れた」と何度も口にしていたが、青年団の肩が大きく腫れ、皮がズルむけになっていることを目の当たりにし、絶句した。
布団太鼓をかついだ後も、すぐさままわりに飲み物を配るなどして、僕なんかより何倍も疲れているのだ。
僕の疲れなど、青年団の人らからすれば、ごくかわいいものである。

夜は、AKiNoBu家でお泊り。
疲れていながら、さらに次の日朝から仕事だというのに、お邪魔して申し訳なく思う。
が、最近互いに会いづらい境遇にいるので、限られた時間でいろいろ話した。


うまいこと文章まとめたかったけど、ダラダラ書いてしまった。
AKiNoBuくんはじめ、団長、副団長、青年団の方々、その他ご関係者様方、本当にありがとうございました!
来年も、絶対に参加します!