キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

京都スリルドライブ

予定スッカスカだった1月とは反対に、2月は週に1度コンスタントに飲み会が入っている。
じつにありがたい話である。
しかし、だいたい金曜に飲みに行き、土曜は1日寝たきり・日曜はヒマなので、結局週末ヒマというのは変わらない。

今週も例外なく、同じパターン。
天気がいいのと、先週上がった車のバッテリーの心配があり、日曜は昼から車で出かけることに。

キマグレに車を走らせ、向かった先は京都・城陽市方面。
ここでひらめいたのは、久しぶりの林道アタック。
かつてモトクロッサー時代、バイクで走った道があったはず。

しかし林道の入口がわからない。
ウロウロと舗装路を探し回っているうちに、林道の先にある終着点「万灯呂山展望台」へ到着してしまった。
展望が開けてきれいなのだが、かつて林道を走り抜けたときほどの感動がない。

ひとしきり眺望を楽しんでから、坂を下る。
すると途中に、林道の入口を発見。

前回はバイクだったが、果たして車で通れるのだろうか。
まずは付近に車を停め、歩いて散策。
どうやら、軽で走れるぶんの車幅は確保されているようだ。

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車を四駆に切り替え、いざ突入!
よしよし、何とか走れそうだ。

が、1分も進んだところで、思わず尻込みする。
左手に崖があらわれたのだ。
ちょっとでもハンドルさばきを誤ると、それこそ命にかかわる惨劇につながる。

そんな気持ちをあざ笑うかのように、道はところどころ崩落している。
さらに、足場がところどころ横滑りする。
引き返すか・・・
と本気で思ったが、もちろん道幅ギリギリを進んでいるため、引き返せるわけもない。

前方から同じくジムニーが来たら、どうしよう。
オフロードバイクが全速力で突っ込んできたら、どうしよう。

恐怖と絶望感にまみれながらも、引き返すことができない現実を受け入れ、とにかく進むしかない。
ハンドルに全集中力を注ぎ、歯を食いしばり、心を落ち着かせながら、とにかく先へ。


そんなこんなで、この日記が書けているということは、何とか無事だったわけで。
林道を走っていた時間が、長かったのか短かったのか、本当にわからない。
少なくともこの道は、今後ジムニーでは走らないようにしよう。

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日記を書きながらも、手に汗びっしょり書くくらい、本当に怖かった・・・

ノスタルジック京都ナイト

京都に来ると、無性にテンションがあがる。
鼻息荒くしながら、金曜の夜に河原町へ降り立ち、徒歩くんと合流。
かつて京都の居酒屋を紹介してもらって、今回は京都飲みの第二弾である。


1軒目は「三木半」。
大衆的というか、どこか昭和テイストを感じる店構え。
かつて大学時代に働いていた居酒屋と雰囲気が似ていることもあり、妙な居心地よさを感じる。

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食べ物メニューは、まずその日のオススメが30品以上、手書きで用意されている。
さらにレギュラーメニューもあり、チェーン店でないのにこの多さは、本当に素晴らしい。
お造りは当然ながら新鮮、揚げ物も素材だけでなく衣からうまい。

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ここは何度も通い、ひととおりの料理を楽しみたいものである。
ただ、常に満席で次から次へと客が断られていたため、思い立ってフラッと寄ったところで、席がある保証はないだろう。


2時間ほど飲み、散歩がてら四条から三条まで歩いて、2軒目は「赤垣屋」。
外装だけでなく内装までも、タイムスリップしたかのような古風なたたずまい。
というのも、昭和9年から続いているお店らしい。

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おそらくこの店の主人だろう恒例の方が、実に威勢がよく、謙虚。
この接客だけでも心地よく、来た甲斐があると感じられる。
ここもメニューが手書きなのだが、驚くことに値段が書かれていない。
だからといって、決して高いわけではない。

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いろいろ食べてみたいと思いつつも、1軒目でけっこうおなかがふくれてしまったのが残念。
それでも、おでんやきずしを日本酒といただき、実にしっぽりとしたひとときを過ごす。
この店も、次回は1軒目として再訪してみたい。

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すっかりおなかも満足したあとは、モルトタイム。
再び1軒目のお店近くまで歩き、バーへ(ごめん名前覚えてません)。

カウンター6席ほどの、こぢんまりとしたお店。
スコッチは、アイラモルトと呼ばれるジャンルのものが揃っている。
未開栓だという「ラフロイグ セレクト」というものをいただく。
ラフロイグ特有のヨード臭を感じつつ、ラフロイグ10年よりは抑えめで、飲みやすい。
このくらいのキャパシティのお店は、すぐに隣のお客と仲良くなれるのがありがたい。

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徒歩くんとの話は、あいかわらず僕自身の心に刺さるものが多い。
少し時間に自由があるという彼だが、しっかり自身を高めるための努力を怠っていない。
僕だったら、それこそ旅しまくったり、酒飲みまくったりで、身にならない時間を過ごすだろう。

確固たる目標があるからこそ、ぶれずに楽しめるのだろう。
そこにくると、僕の目標って何だろう?
趣味のベクトルこそ明確だが、そこにゴールというか到達点がない。
20代のころは「旅ライターになる!」という目標があったのに、どこへ行ったのだろうか。

こうして、会うたびに自分を振り返る刺激をもらいつつ、おいしい酒と肴を楽しめるのだから、いつもありがたい。
次回は伏見で飲もう!という目的もできたし、また1つ楽しみが増えた。

悩・東京

年に1度、春先に東京へ行くことが恒例であった。
仕事の都合で、土曜日は終日勤務なのだが、日曜日はフリー。

残念ながら、これも次回が最終回となるそうだ。
会社のお金で遠征して楽しめるという、ひそかな楽しみであったのに。
往復して宿取って、自腹だと軽く3万円はかかるので、よほどの用事がないと行けないからね。

さて、最後の東京は何しようか。

ちなみにいちばんよく行ったのが、上野。
闇市の雰囲気と、アメカジ店の密集地ということで、東京で唯一「楽しい!」と感じられる場所である。
最後にもう一度行っておくのもいいのだが、正直ちょっと行き過ぎて食傷気味である。

実はひそかに行きたいと思っているのが、西葛西。
かつて10か月ほど住んでいた、ゆかりのある土地である。
つい最近かと思いきや、あれからもう9年も経っている。
思い出のぎっしり詰まった地に、久しぶりに戻ったらどうかな、と。

ただ、当時は夜な夜な飲んでいたから楽しかったのであって、昼間にやることなんてないし、散歩しても1時間あれば終わってしまいそう。
土曜日の夜に当時の飲み仲間と会う、というのもテだが、ぜんぜん連絡とってないから声かけづらいし、飲みに行ったら朝までになりそうでツラい。
せいぜい、思い出のお店でしっぽりひとりで飲むのが限界だろう。

他の場所も、東京にいたときにひととおり行ったのであまり興味はない。

今後なかなか東京に行く機会もないだろうし、最高の思い出を作りたいものだ。
どこか、いい場所はないものだろうか。

和製フリスク

年明けからしばらく、マスクを着用している。
ここまでインフルエンザが流行していては、マスクなしで街に出るのが怖いのだ。
マスクを付けることには慣れていて、何の苦もない。
ただ1つのことを除いては。

口臭。
鼻で呼吸しているぶんにはいいが、口から吐いた口臭が、もろににおうのだ。
いや、常にくさいわけではない(と信じよう)。
満員電車に20分ほど揺られ、ようやく解放されたときに吐く安堵の息のように、ストレスを受けた後の息がたまらないのだ。

こうなると気になるのが、もしかして常日ごろからくさいのでは、ということ。
まわりが気を遣っているだけで、実は本人だけ知らないという地獄のパターンではないのか?
などと思ってしまうと、急激に口臭が気になってくる。

こういうときの手軽な方法は、フリスクなんかを食べることだ。
しかし、メンソールは体質にあわず、とたんにじんましんがあらわれてしまう。


そんな経緯でついつい買ってしまった。
仁丹。
おっさんが愛用している、銀の粒のアレである。

独特の苦味が口の中を広がり、後でほんのり甘味を感じる。
これは効果てきめんか?
と思いきや、仁丹の残り香が強烈である。
さらに、ジャケットのポケットに入れておいたら、ポケットににおいが染み付いてしまった!


ということで、服用は早々にやめ。
処分したいところだが、400円もしたのでどうしたものか。

そんなことを書きながらも、ふと思い出した。
大学のころに、まったく同じ過ちをおかしたことがある。
何て学習能力がないのだろうか。

残雪美しい生駒山

日曜日は特に用事はなかったが、昼から車に乗り込む。
目的はもちろん、1日前にバッテリー上がりを起こしたことから、バッテリーを充電させるためのものだ。

また、最近めっきり運動不足。
30分以上は車で走れて、出先で運動もできるところはないか。
頭を巡らせ思いついたところは「宝山寺」。

隣の市である、奈良県生駒市の山にあるお寺だ。
近くに寄ったことはあれど、境内を巡ったことはない。


さて、車で30分ちょっとして、宝山寺へ到着する。
けっこうな規模のお寺ながら、入山料はおろか駐車場代も無料というのが、何とも太っ腹。
近所の山ですら見かけない雪がところどころに残っているあたり、ここの標高の高さを感じられる。
昔の人は、これを交通手段も使わず参っていたんだろうなぁということを考えると、何だか申し訳なさを感じてしまう。

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門をくぐるや、息をのむ。
いくつものお堂が、ぎゅっと詰まって建てられている。
お寺のデパートやん!
安直な発想ながら、脳裏に浮かんだのはそのフレーズである。

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ミニ遍路をし始めてローソクと線香は常備しているので、持参していた。
しかし、お堂ごとにローソク立てと線香立てがあり、すべてに供えるには数が多すぎるので、本堂と数か所のみに限定した。


本堂を参ってからは、石段を登る。
すると、左右にびっしり石仏が並んでいる。
これはもしや、ミニ遍路か?


思わぬ期待をしてしまったが、どうもそうではない。
数字が振られていないし、石仏の種類に統一感がない。
そもそも、八十八体どころか、それの何倍もの数だ。
おそらく、信者や檀家さんが寄付をして並べているのだろう。

また、その石仏1つずつに、お賽銭を入れて参っている集団がいた。
しかも、階段の左右に石仏があるのだが、わざわざ1体ずつ左右交互に、である。
そういう参り方が、もしかするとこのお寺の伝統的な方法なのかも知れない。
すべて1円だとしても、100円や200円では済まない量だから、硬貨の準備も大変だろう。

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階段に登りきったところにある奥の院やその周辺、再び本堂にまわりその周辺のお堂などを巡り、何だかんだで1時間も長居した。

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前述したとおり、日常にない光景を楽しめることが、神社仏閣巡りの楽しみの1つではないだろうか。
今までそう興味のなかったお寺で、ここまで楽しめるようになったのは、1つの財産である。
きっと、ちゃんとした信者さんがお寺で求めているもの・感じているものとは、もしかすると異なるのかも知れないが。

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車でちょろっと行けば通えるお寺はたくさんあるので、ヒマがあれば巡るのもいいかも知れない。

恒例バッテリー

毎年のように車のバッテリー上がりを経験しているため、最近では用事がなくとも、1か月以上空けることなく車を動かしている。
土曜日も例外でなく、およそ3週間ぶりに車のキーを回した。

キュルッ、キュルッ、キュ、ルッ、スー・・・

うそん!
そない期間空いてへんやろ!
やっぱり寒さによるものか。

ご近所さんに気軽にお願いできるほど仲良くできていないし、地元の友人を呼ぶのも申し訳ないので、泣く泣くロードサービスに頼ることに。
ちなみに、バッテリーのトラブルは年に1度のみ無料というものなので、当面は使えない。

世の週末ドライバーさんて、どうやってバッテリー対策しているんだろう?
やはり、ご近所づきあいをしっかりしていて、助けてもらっているのだろうか。
もしくは、自力でバッテリーを復旧する器具を持っているのだろうか。
さらっとネットで調べたところ、1万円前後で売っているみたいだが、持っておいたほうがよいのだろうか。

この冬、一応車を動かす予定が2軒、うち1軒は深夜にエンジンをかけるので、不安でたまらない。
何かよい対策はないものだろうか。

極上鳥とイカツイ餃子

金曜を除く平日に飲みに行くのは、久しぶりである。
お酒が翌日に残ることが顕著になったという、悲しき初老の現実である。

そんな昨日は定時後すぐ会社を出て、あつし君と梅田で合流。
向かった先は、飲食店がひしめき合う、新梅田食道街。
「トリが食べたい!」という僕の要望に答えてくれ、「とり平」というお店を紹介してくれた。

カウンターが10席ちょっとで、座席と扉のすき間がせまい。
メニューは完全にトリが主体で、まさしく僕が理想としていた塩梅である。

座席へつくや、ねぎまと鴨串が突き出しとして焼かれる。
この2品で、このお店の味がわかる。
炭火特有の香ばしさが口の中に広がったかと思えば、後からジューシーなトリの本来の味が追いかけてくる。
こんな上品な焼き鳥が、あるものか。

極め付きは、合鴨モモ焼き。
鴨は好きだが、むしろ鴨ロースとかしか食べたことがなく、焼きで食べるのは多分はじめて。
ステーキのような大きな肉をまるまる焼き、それをひと口ずつ食べやすく切ってくれて出される。
しっかりとした噛み心地がありつつ、肉のやわらかさも併せ持つ。
何より、噛むごとに味がしみ出てくるあたり、たまらない。

お肉ばっかり食べるものだから、1時間くらいでおなかが落ち着く。
他に待ちができているようなので、ここいらでいったん退散。


もう1軒寄ろうということで、中華料理屋「新京」へ。
こちらもカウンターがメインのお店で、目の前で料理している姿が見えるのは安心だ。

名物の1つである餃子は、アンがきめ細かく、薄皮がパリパリに焼かれており、ビールに抜群に合う。
麻婆豆腐は注文後ビックリするほど早く出され、トロットロ感が口の中に強く残り、うまさが広がる。
食材のうまさと、なぜか常時しかめっ面のコックおじさんのコントラストも絶妙だ。


あつし君のほうに用事があり、午後8時という早い時間に解散となった。
しかし、会話は濃縮されたもの。
最近僕が興味あるということで、投資の話をいろいろ教えてくれたり。
今年新しくバカをやろうという計画を立てたり。

「人がやっていないことをしたい」
この価値観がドンピシャに合うことが、何よりうれしい。
これからも頭をひねって、誰もやらない冒険を共に楽しみたい。


ちなみに、早めの終了にガマンできず、さらにひとりで2軒ほど寄り道。
しかし、翌日も仕事というプレッシャーのためか、あまり量は飲めず。
また、いまひとつ楽しく感じられない。
昔は毎日のようにひとり飲みしていたのに、今はさびしさが先行してしまう。

やはりお酒は、心の通う人と飲むに限る。